MUUさんはどんな人? 其の3
私の子供の頃を思い出すと、当時は野良犬・野良猫が非常に多かったですね。
当時の時代背景では、犬や猫は拾ったり譲り受けることが当たり前でした。
私が小学校低学年の頃には、白い雄猫がいました。
名前は「ゴロー」。
撫でるとゴロゴロ音を鳴らすから「ゴロー」になったのか・・・。
ドラマ「北の国から」をたまたまテレビで見ていたから「ゴロー」になったのかは不明ですが
温厚で優しすぎる性格の彼は、近所の野良猫の縄張り争いで常に負ける猫でした。
体や顔には常に生々しい傷跡が・・・。
「男にゃー戦わなきゃならぬ時があるんだ・・・。」と背中で語るわりには喧嘩で負けちゃうし
お風呂も嫌がらずバケツに浸かり、恍惚の表情で長湯をしたり
学校から帰ってくる途中に、畑の真ん中で座り込んでいるゴローを見つけ
名前を叫ぶと「あ・・・待って。今、ちょっと・・・。あ・・・。」
大きい催し物を出さなければならない生理現象と、兄弟のような存在の私の元へ
駆け寄りたい気持ちの狭間で葛藤するゴローの姿が思い浮かびます。
ある日、庭にある木に登り始めたゴローを見かけました。
志半ばにして落下・・・。
「わはは!ゴロー何やってんの??」と笑い転げてしまいましたが
落下の原因は私にあったのです。
その日の前日・・・ゴローの爪切りをしてしまいました。(泣)
ごめんよ。ゴロー。
君にとっては、私たちの靴と同じくらい爪は必要なものだったよね。
小学生の子供のやることだから、ゴローにとって嫌だと思うことはたくさんあったハズ。
でも、1度も怒る姿を見たことはありませんでした。
爪を出されたことも記憶にありません。
どこまでも和を大切にする温厚さと、秘めた強さを私はゴローから学びました。
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